「怖い話」古い時代の偏見

 

ある国にAさんという日本人が旅行に来ました。
ある山に登ったところ、途中で霧が濃くなり道に迷ってしまいました。

途方に暮れたAさんのまえに、山道の向こうから、二人の子供が、現れました。
ぼろをまとった格好で、こんなところに子供がいるのもおかしいし、Aさんは少し怖くなりながらも、「君たちどこの子?」と聞きました。

子どもたちは「何か食べ物をください、僕たちはお腹がペコペコです」といいました。Aさんは現地の言葉がわからないのに、その意味が理解できたのです。
これは遭難者の霊か何かかとAさんは思いましたが、ならばなおのこと食べ物をあげたくなり、持っていた食糧全てを彼らに手渡しました。

子供たちは無表情のままお辞儀をして去っていきました。しばらくすると霧が晴れAさんは無事山を下りることが出来ました。

 

日本人のBさんが同じ国に行き、同じように遭難しました。そして子供たちに会いましたが、Bさんは性格が曲がっていたので、子供たちに食べ物をあげませんでした。翌日Bさんの死体が山のふもとに横たわっていたということです。

 

イギリス人のCさんが同じ国に行き、同じように遭難しました。そして子供たちに会いました。Cさんは親切だったので、自国の料理を子どもたちにあげました。翌日、Cさんは死体で見つかりました。亡骸の横にはなぜかまったく手を付けられていない、フッシュ&チップスが置いてありました。

 

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