遊☆戯☆王(以下遊戯王と略)の作者である、高橋和希先生が、2022年7月7日に亡くなられたとの報道がなされました。あまりの悲しみから追悼文を書きますが、お金儲けは極力したくないので、タイトルは無題としました。
高橋和希先生の天国での幸福をお祈りいたします。
高橋先生とは、当然一度も面識はないのですが、幼き頃、遊戯王を読んで、アニメシリーズも見続けて、沢山のことを学ばせていただきました。
僕はデュエリストですが、遊戯王をカードゲームのためのコンテンツとは認識していません。遊戯王は、さまざまなドラマ&バトルを描いて、人の心と、世界の謎を、探求する営みだと考えています。
カード路線になってから、「カードに逃げた」だとか、「金儲けに走った」だとかそういう批判もあると思いますが、それは連載を続けるための方法であり、遊戯王の伝えたいテーマは一貫していたはずです。
「見えるけど見えないもの」「もう一人の自分」「優しさこそが強さ」
そういう人間にとって不変的なテーマを、ドラマ展開とバトル展開をリンクさせて、比喩的に表現なさっていたのだと思います。
今僕は心理学や哲学を自己流で学んでいます。一見論理的な学問も、その根底に追求すべきは「見えるけど見えないもの」だとそう感じ始めています。
人には必ず帰るべき場所がある。もちろん今と未来は大切ですが、過去から学ぶことも、自分のルーツを知ることも大切なのだと思います。
今僕は正直に言えば、割とネガティブと言うか、勝ち組の人生に入れないで、嫉妬心を募らせて日々の活動に身をゆだねて、その隙間を哲学で埋めているという状況です。
しかしその嫉妬心を乗り越えて、人間的に成長しなくてはと、そういう思惑があり、自分に向き合うために、あえてネガティブな文章を書いている部分もあります。
自分語りになってしまいましたが、何がいいたいかと言うと、世間的には自分は注目を浴びる存在ではないですが、今心を成長させていきたいということです。その根底にあるのが、遊戯王の教えです。
1ピースでもかけたらパズルは完成しない。それは人の心も世界も同じ。しかも自分だけでは完成できず、人の絆こそが大切だという教え。
遊☆戯☆王という素晴らしい作品、そして魂、本当にありがとうございました。