「怖い話」モテる男

 

 

なぜか、俺は女性に声をかけられることが多い。

ようはとてもモテる。俺はすごくイケメンというわけでもない。平均よりは上の自信はあるけど。そして謎なのは、いつもここぞという時に、女に逃げられるのだ。

結婚までは出来ないのだ俺は。

しかしやることはやっているわけで、もしかしたら、生まれなかった俺の子どもがいるかもしれない。

最近肩が重いというか、疲れとかではなく、体全体を霊気のようなものが漂っている感覚に襲われたり、あとは、子供の声が突然聞こえたりするからだ。思いつめて俺は有名な神社に予約を入れて、二日前にそこを訪れた。

 

――――

神主はすべてわかっているという風にだいたい次のような感じで話してくれた。

「なるほど、たしかに貴方は随分引き寄せてしまうようですね。貴方自身が見える人ではないので、今までそれほど影響はなかったでしょうが、ここまで多いとね」
「そうなんですか、でも俺はそんなに引き寄せているという感じは、ってそうではなくてあの子供の霊がいますよね」

「言いにくいですが、沢山ついていますね水子の霊が」
「そうでしょう。きっと彼女らが俺に言えなくて犠牲になった子供の霊だ。俺は無自覚に彼女らとそして子供を傷つけてしまったんだ。そんな俺の調子のいい性格にあきれて、女たちは去って行くんだ。俺は心を入れ替えますよ」

 

「いえ、なんというか、私にはわかるのですが、多分あなたと血のつながっている子供は誰もいないと思います。気の色でわかるんです」
「どういうことですか、じゃあどうして、こんなに子供ばかり」

「いいにくいのだが、へっへ 、あすいません今のはくしゃみです おそらく水子托卵ですな」

俺は自分がモテる理由を把握した。

「それと・・・・そのこどもたちなのだが、へっへ 角や牙や獣のような体毛がはえており、大分人ざるものにかわってきているようです へっへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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